労働安全・衛生コンサルタント
 
  波多野 彦一 


住所 〒664−0873  伊丹市野間北2丁目5-7
事務所名 波多野安全衛生コンサルタント技術士事務所 
電話番号  TEL O727−81−6002   FAX O727−84−6936


 



「適確なリスクマネジメントの必要性と、実施の難しさに対応すること」

(平成24年6月)

・最近発生した大事故を上げると、@東日本震災、福島第一原発事故(平23.3.11)、A山口岩国三井化学爆発火災事故(平24.4.22)、B新潟、佐藤工業トンネル爆発事故(平24.5.24)発生している。これ等は、現在、関係者により「事故調査報告」にまとめられつつある。何れも、適確なリスクマネジメントが行われていなかったことになる。
・一方、@と関連する、(1−2)東北電力、女川原発の場合では、津波リスク低減活動含め、適確なリスクマネジメントが行われ被害最小に抑えられた、良い実例が報告されている。(女川原発事故報告書、参照)
以上、私達、安全・衛生コンサルタント、技術士コンサルタントとして、リスクマネジメントの進め方について、よりレベルを上げ、「企業の工場ドック方式でのリスクアセスメント」により適確なリスクマネジメントを進めるよう努めて行きたいと考えています



「印刷企業の労働衛生管理について」

最近(平成24.6.14〜)の新聞報道によると、
・大阪市の印刷会社で、公正印刷する作業場に(地下1F)で、作業員に「胆管がん」の多発していることがあきらかになった。

・原因は、印刷の品質を確保のため、換気不良の地下室で、洗剤(ジクロルメタン、1ー2ジクロルプロパン)を用いて、印刷機ローラの払拭を行っていた。

・作業環境不良に、適切な換気設備無し、適切な保護具使用せず、作業環境測定も適切に実施せず。
作業主任者、衛生管理者、産業医を選任せず等、適切な衛生管理未実施であった。

・対策は,開係法令に基づき、事業主が、衛生管理をすすめること。特に、作業環境管理、作業管理は、難度は高いが、適切に計画し、検討しすすめること。

・印刷業界全体として、作業場の衛生管理のすすめ方の方向付けを行い、衛生管理の専門家(労働衛生コンサルタント等)を交えすすめること。

・一方、兵庫県の場合、平成15-16年に、労働衛生コンサルタント中心に、「兵庫県内企業の化学物質管理の新しい管理での取り組み調査研究(〜900社)」を行った。

・その中に、製本印刷会社22社あり、化学物質管理状況(管理計画、産業医、MSDS、リスクアセスメント、作業環境管理、局排、測定等)を確認した

これ等の各項目が、衛生管理の方向付けとして、各事業所は、何らかの自己チェックしている。

・今迄のところ、兵庫県の印刷会社では、大阪市の印刷会社のようなことは起っていない。

・以上、上記状況を参考に,化学物質を扱う企業の方々、進め方について、ご相談ください。

(平成24.8)
(労働衛生コンサルタント、波多野彦一)





『安全衛生コンサルタントとしての顧客満足(CS)と仕事冥利など』

(社団法人)日本労働安全衛生コンサルタント会機関誌
安全衛生コンサルタント(平成13年1月20日発行)のVlo.21ーNo57ー P41に記載

私の場合、技術コンサルタントをして10年余りになりますが.機会を得てめぐり合せた1つ1つのコンサルタント業務の成果を自己評価することはなかなか難しいことですが、ここでは、私の最近のコンサルタント例を上げながら、安全・衛生コンサルタント業務の”顧客満足”と”仕事冥利"などについて考えみます。まず、私の最近のセミナーの例を3つ上げます。ここ2ケ月前、地区の安全衛生会で、40社位の方に、最近ホットな"安全衛生マネージメントシステム"について、地区の企業業種に合せ原稿を自分が約40年余り前、新入社員教育を受けたそのホールでした。ほのかな感激を覚え、つい声に熱が入り、1つの”仕事冥利”に恵まれました。また,最近のことで、近畿地区の国立学校(大学,專門学校40校〉の安全協議会で、約60人の方に、”民間企業における安全管理”(安全衛生法と安全衛生マネージメントシステム)の話を、領域の異なる場の方々に分かっていただく工夫をしました。ここでは丁度3年前に同じ会で、”実験・研究室での安全管理”のテーマでしたことがあり、講師として、”再購買”を得たことになります。約1年前に、兵庫県下にある”高輝度光科学研究センター”(世界に、日、欧、米の3つある)で、センター内安全管理の診断のあと、約100人位の研究員の方に.”研究施設における安全管理”について話しました。大規模施設の中での”新技術開発と,その安全化技術の同時並行型のすすめと、”システム化リスクアセスメント"などです。この時に、巨大先端技術に接する機会を得ました。いずれもセミナーの時には原稿作りに骨身を削る思いですが、顧客評価を得るべく努めています。次に、企業の例をあげます。大阪市の中小企業の場合、はじめ、プレス災害での安全化対策で企業規僕に合せた改善をすすめ、続いて、工場自動化、CIMとCAD化、新領域開柘など、何年か続きました。"顧客満足"を下に、更なる改善をすすめる事ができました。中大手食品会社の場合,同系会祉の重とく災害があり、先手の安全管理の依頼があり、新工場建設時の安全アセスメントを含め約2年間の安全予防をすすめた。その後、ISO9000の認証取得の計画があり、審査員コンサルタントの私に依頼があり。今年6月に認証取得をすませ。更に、隣接工場へすすめています。これらは、”仕事冥利”と感じています。少し話を変えて、私は技術士コンサルタントとして、毎年、新人の技術士20〜30人に、業務開拓の話をしています。自分の経験を中心に.打率3割など,失敗例を含め、先輩から教えてもらったこと、そして、上記の顧客満足、評価などです。最終に、ここであげた言葉で、”顧客満足"(CS)は、ISO9000での”キーワード”の1つで、顧客満足があれば”再購買”(再依頼)につながることになります。私たちコンサルタントも1つのサービス業としてとらえれば、常に、顧客ニーズに合せ、的確な診断、改善をすすめ、顧客満足を測定し、自己点検し、自己啓発をすすめるPDCAのマネージメントが要求されていると考えます。又、それに伴い、仕事冥利が自然に生まれてくることも、私の励みとなっております。